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減塩施策を社内イベントでどう進めるか?年配ベテラン層向け食育体験の事例

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年配層の社員が増える中、企業の健康経営において「減塩」をテーマにした施策を検討する場面が増えています。きっかけになるのは、健康診断の結果です。血圧やコレステロール値、生活習慣病リスクといった数値を受け、社内の健康課題として減塩に取り組む必要性を感じている担当者も多いのではないでしょうか。

一方で、減塩は社員本人にとって「制限」「我慢」と受け取られやすいテーマです。注意喚起や講義中心の施策では、意識づけにとどまり、行動につながりにくいケースも少なくありません。そこで本記事では、減塩を体験として伝え、日常の行動につなげていく社内イベント施策について、具体的な事例をもとに整理します。

企業が減塩施策を検討する背景にある健康課題

健康診断で課題として挙がりやすい数値

企業が減塩施策を検討する背景には、健康診断で把握される数値の変化があります。特に、血圧の上昇やLDLコレステロール値、生活習慣病リスクに関する指摘は、年齢とともに増えやすい項目です。これらの数値は、日々の食事内容、とりわけ塩分摂取と関係が深いとされています。

年配層に多い健康課題の特徴

年配層の健康課題は、数値としては現れていても、日常生活では大きな不調を感じにくい点が特徴です。そのため、社員本人が危機感を持ちにくく、食事内容を見直す必要性を実感しづらいケースがあります。このギャップをどう埋めるかが、企業施策を設計するうえで重要な視点になります。

数値改善を目的とした施策が続きにくい理由

数値改善を目的にした注意喚起や指導は、短期的な理解にはつながっても、行動の継続には結びつきにくい傾向があります。これは、すべての健康施策に通じる点でもありますが、減塩が「やらされるもの」「楽しみを奪うもの」と受け取られてしまうと、施策への参加意欲も下がりやすくなります。そこで、制限ではなく体験を通じて自身が動く設計が重要になります。

減塩には複数の方法がある|体験につなげるための整理

減塩施策を検討する際は、「塩を減らす」という一点に絞らず、複数の方法があることを整理して伝えることがポイントです。まずは代表的な考え方を整理します。

減塩方法1:調味料を減塩タイプに変える

日常的に使う調味料を減塩タイプに切り替える方法は、施策として取り入れやすい選択肢です。調理工程を大きく変えずに実践できるため、社員にとって心理的な負担が少ない方法です。特に社員食堂と連携して行うのが良いでしょう。

減塩方法2:旨味・スパイス・柑橘を活用する

塩分に頼らず、出汁の旨味や香辛料、柑橘の酸味を活用することで、満足感のある味を組み立てることができます。減塩を「薄味にすること」ではなく、「味の組み立て方を工夫すること」として伝えることがポイントです。この方法を伝えて、従業員自身が生活の中で実行できれば、減塩の成功率はぐんと上がるでしょう。

減塩方法3:カリウムの多い野菜を意識する

減塩を考える際は、塩分を減らすだけでなく、野菜を意識的に取り入れる視点も重要です。野菜に多く含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を助ける働きがあるとされています。つまり、野菜摂取量を増やすことで、体内の塩分バランスを整えやすくなります。制限ではなく「足す」発想で減塩を支える考え方を伝えましょう。野菜不足が叫ばれる今、野菜を食べて減塩につながることは、一石二鳥の施策と言えるでしょう。

健康診断結果を確認し生活改善する男性社員
血圧や減塩が課題となる企業の健康管理

事例① オンライン料理教室と食材BOX宅配を組み合わせた減塩の食育体験

これらの減塩方法を念頭に置き、ここからは具体的な減塩施策をご紹介します。

企画の目的と位置づけ

この事例では、企業が減塩施策を家庭の食卓まで確実につなげることを目的に、オンライン料理教室と食材BOXの自宅宅配を組み合わせた施策を設計します。単なるオンラインイベントではなく、必要な食材を企業側が用意し、各家庭に届ける点が大きな特徴です。

実施までの流れ

施策設計では、以下の流れを意識します。

●健康診断結果を踏まえ、減塩をテーマに設定
●社員本人に加え、家族も参加可能な形で募集
●減塩を意識したレシピに必要な食材をBOX化し、事前に各家庭へ配送

食材BOXを宅配することの意味

食材BOXを自宅に届けることで、「材料がない」「準備が面倒」といった参加ハードルを下げることができます。また、企業が選定した食材を使うことで、減塩の考え方や味づくりを、体験として確実に共有できる点がポイントです。食材BOXにはできるだけカリウムの多い野菜を入れ、レシピ構成しましょう。

当日の進行内容

当日は、食材BOXを使って減塩を意識した料理をします。野菜の切り方や下処理の仕方、調味料の使い方や、味の組み立て方を実際に体験しながら、「旨味を活用すると思っていたより薄く感じない」「工夫次第で満足できる」といった気づきを得る構成にします。また、講師には調理士や管理栄養士、野菜などの食の資格者を起用すると良いでしょう。

家庭につながる施策としてのポイント

自宅の調理環境で体験することで、そのまま日常の食卓に取り入れやすくなります。家族と一緒に参加できる設計にすることで、施策の効果を家庭全体へ広げることができます。

減塩方法を整理する食育施策のイメージ
減塩を家庭につなげる料理教室体験

事例② 社内ワークショップで行う出汁の飲み比べセミナー

取り入れ方の考え方

この事例では、社内で腰を据えて取り組めるセミナー形式のワークショップとして、出汁の飲み比べを実施します。出汁の飲み比べは、減塩をテーマにじっくり向き合うセミナー形式の施策として活用できます。参加者が味の違いを丁寧に感じ取りながら、減塩と味づくりの関係を理解できる点が特徴です。減塩セミナーと銘打たずとも、出汁の活用を基に、減塩の取り組みにつながるということがポイントです。

実施内容の一例

・複数の出汁を用意し、それぞれを飲み比べる
・味や香りの違いについて言葉にして共有
・日常の食事にどう活かせそうかを考える時間を設ける
・オリジナルだしパックづくり

セミナー形式で行いたいときのポイント

一度に多くの情報を詰め込まず、参加者同士の感想共有を重視します。講義ではなく、体験と対話を軸に進める構成にすることが重要です。またメインはワークにすると、参加者の心に届きやすいでしょう。

出汁を飲み比べるワークショップの様子
減塩を体験で学ぶ社内セミナーイメージ

事例③ 野菜を食べやすい環境を整える社内施策

体験型施策で得た気づきを行動につなげるためには、日常環境の整備が欠かせません。減塩を継続するための受け皿として、野菜を取り入れやすい環境を整える施策を組み合わせます。

社員食堂での野菜小鉢提供

主菜や味付けを大きく変えずに、野菜の小鉢を用意することで、自然に野菜摂取量を増やすことができます。減塩施策と並行して実施しやすい点が特徴です。

カリウムの多い野菜を自宅に届ける取り組み

社内イベント後に野菜を自宅に届ける施策は、日常の食事で野菜を意識するきっかけづくりとして有効です。体験と環境整備をセットで設計することがポイントになります。

減塩と野菜摂取を支える職場環境づくり
減塩施策を日常につなげるイメージ

まとめ|減塩は体験と環境づくりで伝える

減塩は、数値改善を目的とした指導だけでは定着しにくいテーマです。体験を通じて理解を深め、その後の行動を支える環境を整えることで、初めて日常に根づいていきます。

減塩が必要な年配層やベテラン層をターゲットとする大人の食育施策は、「我慢」ではなく「工夫」として捉えられる設計を意識しましょう。体験型の社内イベントと環境づくりを組み合わせることで、企業として無理のない減塩施策を進めていくことができます。「楽しく美味しく参加していたら、いつの間にか減塩に取り組んでいた」くらいの自然さが重要になってきます。

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